CLASSICAL NEO FANTAZY SHOW 『THE SHINSENGUMI 2015』
「THE SHINSENGUMI 2015」全8公演が終わりました。
大千穐楽おめでとうございます。そして、本当にお疲れ様でした。
殺陣あり、ダンスあり、初演からキャスト変更もあった上に、恐らく余裕のない稽古期間だった中、観ている限り皆様大きな怪我もなく(心の怪我はわからない)全8公演が終えられて、いちファンとしてホッと胸をなでおろしています。
ネイル
最近ダークカラー単色塗りが好きなので、買ったものの未使用だった昨年のエテュセを引っ張りだし。
塗ってみると思いの外、こっくりとしたネイビー。
アートする時間が無かったからとりあえず塗るだけオシャンティ!と思ったのに、まるで魔女のよう…で、困ったときの100均サマ!
ラインストーンシールを切って貼るだけでこのように!
(嘘ですね、星のシールも適当に貼ってますね。)
で、幕が開いて気付きました。
( ゚д゚)ハッ! <これTAKA杉ネイルや…
新選組派なのにうっかり長州押し。
あと写真撮ったのが遅すぎて親指のストーンが1つ行方不明。
で、銀劇恒例のカクテルもいただきました!
リーダーにしては珍しく白くない(笑)
相変わらずスパークリングMIXでしたが美味しかったです。
入場が早かったのでスパークリングも開けたてのをいただきました。
他のも美味しそうだったけど余裕がありませんでした…。
初演と再演の違い
初演から2年後の再演となった今回のTHE SHINSENGUMIですが、多くの方がおっしゃっているように私も今回の方が好きです!
純粋に楽しかった!!
上演予定の2時間30分を15分Overする形で落ち着いた本編ですが、キャストも歌も増えているのに、今回の方がスピーディー!
シリアスとコメディのバランスが良くて、全く飽きることなくカーテンコールを迎えました。
普段のD公演と比べるとかなり長時間だし、初演アホみたいに通ったので話の流れもわかっているのに「え!?もう終わるの!?」と思ったくらいです。
大きな変化としてゲスト様方。
キャスト発表の段階で海宝くんが沖田だろうというのは読めていたので、もうちょっと歌増やしてくるかな~と思ったのに…
あの、本当に海宝くんのファンの方々すみませんでした。
こんなに歌が少ないとは思ってませんでした。
私ですら「海宝くんの無駄遣い!」と思いましたよ、ええ。
あと個人的にびっくりしたのは、TAKAちゃんと海宝くんの声の相性がものすっごく悪いということ…。
声質は勿論ですが、二人のビブラートのかけかた、歌詞のたてる箇所がバラッバラなんですよね…。
前回はハラハラしながら聴いていましたが、今回は歌える人たちな分聴いてるこっちもモゾモゾする。
多分歌っている本人たちも感じていたでしょうけれど…。
藤岡くんの桂さんは大人でしたね。
「俺は逃げる」の運びも感情論ではなく、知性と経験の上で判断して喋っている感じ。
台詞の間のとり方もまた良くて!
リーダーを始め海宝くん、清水さん、精さんがわりと早口なので、いい緩急になっていました。
「天誅である!」のくだりとかね。
うまく言えないんだけど、ただただ「成すべくして成すことなのだ」と述べている感じ。
歌はもう言うまでもないですが、藤岡くんの歌の不思議なところは独特な癖があるのに聴いていて気持ちいいところ。
声優さんにしても舞台役者さんにしても歌手の方にしても、私はわりと『耳心地がいい』と感じる人が好きなようです。
邪蛮役 香寿たつきさん。
再演で一番変わったのは邪蛮でしょう。男性から女性へ。
個人的には邪蛮は女性の方が好きです。
直道くんが、とか香寿さんが、とかではなく、日本語には”母国”や”母なる大地”といった表現がある通り、ベースが女性である方がしっくり来るというか。胎児を産み落とすのも女性ですしね。
また、それを元宝塚男役の香寿さんに演じていただくことによって、”母””女性”としての柔らかさを身体で、戦乱の世を表す”男性的な武力・闘争”を外見で表現してくださったと思います。
30-DELUXの4名様。
清水さんは前回のSHINSENGUMIにもご出演されていましたが、清水さん含め4名の方すべて2012年に上演された「イエロー」で拝見しております。
芹沢鴨が清水さんと精さんWキャストでしたが、私が見たのは精さん2回・清水さん1回。
芹沢鴨の人物像に詳しくないので”芹沢鴨”役としてどちらが良かったのかはわかりませんが、個人的には精さんの芹沢さん好きでした。
隊士達に疎まれていたのは清水さん、精さんは何だかもういっそちょっと愛らしさすら覚える(笑)
そして今回いろいろな意味で異彩を放っていた源さん!(笑)
おかげで豪くんが観れない観れない(笑)
近藤さん見ると必然的に源さんが眼に入るんだもの!
でも源さんがいることにより、近藤勇の”情”が目で見てわかりやすくなりましたね。
源さんの最期はつらかったです。
どの作品でもそうですが、刀を手に戦ってきた武士たちが鉄砲で命を落とす虚しさは言葉に表すことが出来ません。
そして何よりも、My初日である2日目の公演、幕が開き一番最初に思ったことは「D☆Dのみんなのお芝居がとても上手になってる!」でした。
訴えかけてくる想いの強さが初演と全然違います。
初演では説明が多いな~と感じた台詞も、今回はきちんと『言葉』でした。
類ちゃんはいつの間にあんなにお芝居が上手になったんですか!
冒頭の榎本さんと土方さんのやり取りだけで毎回泣けました。
元々Dの面々は視線や指先の表現力がすごかったのですが、今回はお芝居に関してもそう感じました。
表情は勿論、視線から伝わる温度、台詞の間、声の強弱…
初日直前のニコ生や雑誌の対談、東京千秋楽後のブログ等で本人がおっしゃっていましたが、リーダーの土方歳三が変わりました。
それにより”鬼の副長”と言われた土方歳三がとても人間らしくなりました。
油小路で藤堂を手にかけた時の「平助」の言葉に涙が溢れました。
東京千秋楽、前方席だったので表情がよく見えたのですが、泣き出してしまいそうな顔で絞り出すように「平助」と名前を呼ぶのです。
終盤の斎藤とのピリッとしたやり取り、皓ちゃんの狂気じみたお芝居や表情もすごいですし、煽る斎藤に対しての土方さんの感情も初演とは変わりましたね。
初演はもっと斎藤に投げられた言葉に対して苛立っていましたが、今回はなんというか…とても大人。
自分が背負っているもの、目指すもの、進んできた道、失った命、奪った命、これから奪い奪われようとする命、命、命…土方の目にも変わろうとしている日本の姿は映っていたはずです。
土方をリーダー本人に寄せたことで、より一層終盤の土方の孤独な戦いが見ていてつらかったです。
どうしても土方歳三の姿にリーダーが重なってしまって…。
2幕終盤、白装束を身にまとった仲間たちがそこにいるのに側にいない…いてくれない。
だって彼らはもう死んでしまったのだから。
そういうもの全てをわかった上で「誠」を貫こうとしている姿に、土方さんの強さと優しさ弱さを感じて、本当に胸が苦しかったです。
正直、再演が発表になった時「なんでSHINESENGUMI?」と思いました。
題材が題材ですから軽い気持ちで何度も観に行けるものではありません。
大勢のゲストを呼ぶよりも、DD7人での作品が観たい。再演でなく、新作が観たい。
色々と理由はありました。
でも、幕が下りた今、はっきりと思っています。
このキャストでTHE SHINSENGUMIをやってくれて良かった!
今やってくれて良かった!観に行って良かった!楽しかった!
この再演でTHE SHINSENGUMIが掲げる”CLASSICAL NEO FANTAZY SHOW”とはどういうものなのか、それがようやくわかった気がします。
キャストの皆様、スタッフの皆様、何より演出・振付・出演と多彩な才能を遺憾なく詰め込んで見せてくれた新吾くん、本当に本当にお疲れ様でした。